Month: August 2014

【読んだ本】片倉佳史/台湾に生きている「日本」

[tmkm-amazon]9784396111496[/tmkm-amazon] 台湾旅行の熱が覚めやらぬうちに購入して、通勤時間等に読み進めていました。台湾に残される日本統治時代の遺構を調査し、紹介した本。著者自身が台湾に住んで自ら各地域の人々に調査を重ねて集めた情報がまとまっています。 戦後、中華民国軍の教育のために秘密裏に招集された旧日本軍将校のグループ「白団」についてのセクションは、全然知らなかったので勉強になりました。戦後、日本が復興していくのと平行して、台湾で軍事教練に参加していた日本人がいたということが新鮮でした。 昔の食肉解体処理場に建てられた畜魂碑が、スーパーマーケットの敷地内に残され、今でも月に2度、従業員がお参りしているとか、美談も多い。 2015年のKANOの日本公開が待ち遠しいです。

【宇宙】ASTRO-H衛星の相乗り衛星決定

2015年度にH-IIAロケットで打ち上げ予定の日本の宇宙X線天文台「ASTRO-H」に関連して、相乗り副衛星の選定結果がJAXAのプレスリリースとして出ています。 ASTRO-H相乗り小型副衛星の選定結果について 選定されたのは以下の衛星たち。 米国商業超小型衛星 有人宇宙システム(株) 鳳龍四号 九州工業大学 ChubuSat-2 名古屋大学 ChubuSat-3 三菱重工業(株) 宇宙政策委員会の第15回宇宙科学・探査部会のPDF資料「ASTRO-H相乗り公募超小型衛星の 選定・契約について」に、各副衛星の諸元が公開されています。 ChubuSat-2/3はweb上に公開情報があまり出ていないので詳細がわかりませんが、打ち上げ待機中のChubusat-1(名大田島先生のスライド)の後継機で、50kg級。Chubusat-2が放射線計測とアマチュア無線の中継、Chubusat-3が温室効果ガスの影響把握とデブリ環境観測をミッションと設定しているとのこと。 鳳龍四号は鳳龍シリーズの4代目で10kg級。放電取得実験がメインミッション、その他プラズマ密度計測等を含めると全部で10個のミッションを計画しているようです(ミッション一覧)。

【読んだ本】岡田光世/ニューヨークの魔法のさんぽ

[tmkm-amazon]9784167801601[/tmkm-amazon] ニューヨークの魔法シリーズの第4弾。 ニューヨークのとけない魔法 ニューヨークの魔法は続く ニューヨークの魔法のことば 変わらず高いクオリティで、楽しく、サクッと読めます。 登場人物の心情を直接的には書きすぎすに、情景描写を通して表現しているところが好きです。 おすすめエピソード ニューヨークのスギハラ (ニューヨークで出会ったユダヤ人との話) 薬剤師を疑え (ドラッグストアの薬剤師もいろいろな人がいるという話。ニューヨークというか、アメリカ全体でこういう感じかも) 空のメッセージ (飛行機雲をつかったメッセージ) ベンチを養子に (セントラルパークのベンチに刻まれた、様々なメッセージ。「ENJOY AS WE DID」は、一言で人生を目覚めさせるいいメッセージ) 20140829、本郷からの地下鉄と帰宅後の家で読了。 次は『ニューヨークの魔法のじかん』A Spellbinding Time in New Yorkを買って読まないと。

【読んだ本】岡田光世/ニューヨークの魔法のことば

[tmkm-amazon]9784167773342[/tmkm-amazon] 「ニューヨークの魔法」シリーズの第3弾。 おすすめエピソード キッチンペーパーを配る人 (暑い地下鉄車内で、鞄からさっとキッチンペーパーを取り出して、隣に座った男に差し出す女。当たり前のようにそれを受け取って、汗を拭いて涼を得る男。その自然な感じ) アメリカの家族からの手紙 ハーレムの名門校 (ハーレムにある「フレデリック・ダグラス・アカデミー」の設立物語; Wikipediaの「フレデリック・ダグラス」のページ) ヤンキー・スタジアムの窓口で (客の自己責任が強く主張され、企業やそこで働く人が、必ずしも客の立場で仕事をしてくれない例。アメリカの一面)

【読んだ本】岡田光世/ニューヨークの魔法は続く

[tmkm-amazon]9784167717605[/tmkm-amazon] お盆の帰省で鳥羽経由で七尾に帰る電車の中で読みました。金沢からの七尾線は1時間20分で徳田駅に着きました。ぼくが住んでいた10年以上前よりも、10〜15分くらい着くのが速くなっているような。 「ニューヨークのとけない魔法」につづく岡田さんのエッセイ本2冊目読了。9/11の同時多発テロの前のニューヨークの様子です。「ニューヨークのとけない魔法」と比べると、少し暗めのお話が多いような。地下鉄でバスケットボールの試合結果をアナウンスしたり、天気予報をおもしろおかしく伝えてくれる車掌が、「最後に、、、湾岸戦争で戦っている兵士のために祈ります」と締めるエピソードは、アメリカ的な陽気さと信仰のバランスを感じさせます。関係ないけど、ぼくがボストンにいたときは、Red Lineの車掌に駅名を詩吟のように歌い上げるおかしな人がいて、現地の人は「crazyな車掌だ」と失笑していましたが、ぼくは楽しませてもらいました。 最初に読むなら「ニューヨークのとけない魔法」がおすすめ。次は既に買ってある [tmkm-amazon]9784167773342[/tmkm-amazon] [tmkm-amazon]9784167801601[/tmkm-amazon] を読もうと思います。 20140812読了

【超小型衛星】WNISAT-1の軌道上不具合

しばらくウォッチしていない間に、AxelSpace社の最初の小型衛星WNISAT-1について、残念なニュースリリースがでていました。 WNISAT-1で発生した不具合の詳細とその対策について – Axel Space (2014-05-16) 打上後、初期性能確認のリリース以降、北極域の撮像結果についてのリリースがなかったので心配していたのですが、下記の不具合によりメインミッションの遂行は不可能になったとのことです。 スターセンサ AxelStar-1の消費電力増大にともなう使用停止 ミッション系ストレージのアクセス制御部(マルチプレクサ)部の故障 ミッション系ストレージの故障が致命的です。ミッションカメラのデータをバス系ストレージに書けない設計であること、ミッションストレージをバス系ストレージと分離しているのに、ミッションセンサとバス系ストレージ、ダウンリンク系がシリーズに接続されていない等、(それなりの理由があるにしても)特殊な設計になっている点に起因して不具合とミッション不達が発生しているのは一般のファンとしてひじょうに悔やまれます。リカバリミッションでは、バス系とミッション系の切り分けを変更し、ミッションデータをバス系ストレージにも書き込めるようにするそうです。同時に、ミッションストレージにはバス系からのアクセスは(資料のブロック図を見た限りは)発生せず、ミッションカメラのデータがダイレクトにストレージに流れるトポロジになっています。 スターセンサについてはCCD制御回路部の放射線損傷が消費電力増大の原因と推定されているようです。企業活動なので難しいのかもしれませんが、具体的にどの部品が壊れたのか、それはスペースグレードだったのか民生品だったのか等の詳細とlessonsを公開してもらえると、コミュニティ全体の発展のために建設的な失敗にできると感じます。同じ型のスターセンサが搭載されるほどよし1号機では今回の不具合原因部は対処されているそうです(どのように?)。 クライアントであったウェザーニュース社は内心どのように思っているのかわかりませんが、リカバリミッション(WNISAT-1R)も一緒に遂行していくようです。まだ不安定な(でも発展性のある)超小型衛星技術に投資を続ける姿勢、たいへん尊敬します。