「冒険投資家ジム・ロジャーズ 世界バイク紀行」/ジム・ロジャース

2011年くらいに大学院の卒業祝いか何かで森田くんにもらった文庫版を、日本の帰省中とシンガポール帰国後の時間をつかって、いまさらながら読了。ウォール街の投資家だった著者が、バイクで世界一周して各国の情勢や投資対象たりえるかをみてまわった旅行記。大学時代に歴史を勉強した知識が存分に反映された解説が効いているので、バックパッカー旅行記とは全然違った深みのある内容。1990〜1991年現在の情勢について書かれています。各国政府・国際機関の取り組みの正誤に対する本質的な指摘は、ほとんどが現在もそのまま通用するものになっており、昔のことが書かれた本という感じが全然しません。最近技術系の本ばかり読んでいたので、歴史・経済の話題が頭によい刺激になりました。 この投稿を書くためにWikipediaの著者のページをみたら、2007年からシンガポールに住んでいるとのこと。なるほど。 20180615 読了

日本帰省中に読んだ本

日本(東京)にいる間、電車移動が多かったので、時間を見つけて本を読みました。 「六本木」には木が6本あったのか?」/谷川 彰英 (羽田空港で購入) 残念ながら文章が上手ではなくて、読みづらかった。新出の用語や文献は初出時にルビをふったり発行年代・著者・説明の注記をつけるのが書籍や論文(著者は筑波大の先生だった人)のルールなのに、それが守られていなくて、パラグラフを行ったり来たりしながら読まないといけない。 各セクションの導入と結末がぜんぜんあっていないところが散見される。「〜の謎に迫ってみよう」と導入しておきながら、文章の最後が関係ない話で終わってしまう。 重複した文が2回登場するところがある。 組版の質が低い。たとえば、比較すべき2つの地図が、あろうことかページをまたいで、しかも違うサイズで挿入されている(2つの図を見比べられない)。残念。 校正の質が悪いのか? 「インテル8080伝説」/…

【読んだ本】Ben Horowitz/Hard Things

NetscapeのMarc Andreessenとベンチャーキャピタルをやっている人の、起業とそれにまつわる体験から得た教訓の本。自叙伝的な感じで、ドットコムバブルの当事者だった人たちがどんな感じで働いていたかがわかります。ベンチャー起業が大きくなったときにおこるいろいろな問題(社内の制度・人材の問題)は、ずっと昔も、ドットコムバブルのときも、今もぜんぜん変わっていませんね。 日本に帰ったときに単行本で買ったのですが、Kindleだと1000円くらい安いのか。  

【読んだ本】前野ウルド浩太郎/バッタを倒しにアフリカへ

半年ほど前に、榎戸さんがTwitterで紹介していた、元京大白眉の昆虫研究者のエッセイ(?)本。9月に日本に帰省したときに家族が買っていて、12月のアメリカ出張のときに借りて読んでみました。Amazonのレビューでも大絶賛されているように、文章がほんとうに上手です。昆虫の研究と、天文や物理の研究のスタイルの違いを楽しみつつ、分野をこえて共通する有期雇用のポスドク研究者の葛藤に相槌をうちながら、あっという間に読めてしまいしました。 バッタ大量発生の全貌を解明と食糧危機を引き起こさない防除手法の開発は、この本だけでは全然終わらないテーマなので、今後の発展に期待ですね。 白眉で同僚の前野さん@otokomaeno175 の「バッタを倒しにアフリカへ!」を機内の読書でもってきたら、面白くて一気に読んでしまった! アフリカの冒険話、研究への考え方、京大の白眉の話なんかも出て、楽しいひと時でした!!https://t.co/gcvmxu0vki — Teruaki Enoto (@teru_enoto) May…

【読んだ本】岩崎育夫/「物語シンガポールの歴史 エリート開発主義国家の200年」

シンガポールに働きに来る前からシンガポール大好きなので、滞在中にしっかり勉強しておこうと思っています。こちらは2013年に刊行された本。先週末にリャンコートの紀伊国屋で購入。雨季に入ってMRTで通勤することもあったので、通勤時間と夜の時間をつかって1週間で読了。前から興味があった、「人民行動党がどうやって勢力を維持してきたか(対抗勢力を抑えてきたか)」や「どのように優秀な官僚を確保してきたか」が簡潔に、時系列にまとまっていたのでとても満足。著者も書いているように、文化や市民の社会生活についてはほとんど触れられていないので、それはまた別の本で勉強してみます。 Amazonへのリンク

【読んだ本】石田衣良/池袋ウエストゲートパーク

オリエンタルラジオの二人が、トーク中にたまに用いるワードの一つに、テレビドラマ版 池袋ウエストゲートパークの窪塚洋介演じる安藤崇(池袋Gボーイズのキング)の「キーングーなりー」があります。以前からどんなドラマだったのか気になっていたのですが、ドラマ版の放送から16年、原作小説の出版から19年たって、ようやく読むことができました。 エロ・バイオレンスをちりばめた「ノワール」調を採用しつつ、各回の主題は売春やカラーギャングなど90年代後半の当時の若者の身近なテーマ。主な登場人物も未成年が多いことから、馳星周の不夜城をもう少しソフトにしたような作品という印象。それほど肉体的・精神的に強靭なわけではない主人公が、なぜか前編を通してほぼ無敵状態(死なない)という設定も共通しています。不夜城が1冊まるごと一つのお話なのに対して、こちらは短編集という違いもあるかもしれませんが、すでに不夜城シリーズにのめり込んだことがある読者にとっては、全体的なストーリーはこびのダイナミックさ、結末に向かうスピード感がやや物足りない感じがしました。が、続編もあるので、続けて読んでみようと思います。 20161014羽田→シンガポールの飛行機の中で読了。

【読んだ本】夏目漱石/「三四郎」

2週間ほど前からiBooksで読み進めていたものを、シンガポールから羽田に向かう飛行機の中で一気に読了。取り扱っているテーマは、田舎から出てきた大学生とその周囲の人々の交流。新しい時代の雰囲気をまとう魅力的(?)な女性に、惹かれているような、そうでもないような、はっきりしない感じ。石川から東京に出てきて、駒場・本郷に通っていた15〜10年前の自分も100年前の三四郎も、同じようなことを考えていたのかと思うと、21世紀初頭も20世紀初頭も日本人の内面はあまり変化していないなとつよく感じました。登場人物の話し方や、話す内容、生活のいろいろな場面の描写が上品でおしゃれで、文化の香りがします。2人の女(美禰子と野々宮の妹)もとても魅力的に描かれています。 ぼくが本郷に通っていたときに住んでいた根津・谷中・千駄木のエリアが主な舞台で、毎日自転車で通っていた道を、三四郎や美禰子、野々宮や広田先生が歩いています。団子坂の菊人形を見たあとで、二人で抜け出した三四郎と美禰子が座っていた藍染川のまさしくそのあたりに、ぼくも住んでいたのでした。実際に千駄木に住んでいたときに読んでおけばより楽しめたのに。 この物語の読後をよりよいものにするために、「漱石が見た風景」で解説される本郷周辺の地図や、明治40年代当時の帝大の写真も必見(文字化けする場合は、エンコーディングをShift-JISに設定するとなおります)。冒頭から何度も登場する「野々宮の理科大学」は、ぼくが通っていた理学部の前進。現代の理学部一号館も悪くないですが、昔の建物もすごくおしゃれです(本郷キャンパスとは思えないくらい、周りに他の建物がないので、今となっては不思議な感じです)。また、普段はGoogleの検索結果からもブロックしてしまっているYahoo!知恵袋ですが、「夏目漱石 三四郎で美禰子が好きだったのは三四郎だったのか、、、」のベストアンサーは、この物語の中の美禰子の描かれ方を端的にまとめた、本当のベストアンサーでした。次の版の三四郎の文庫版のあとがきにしてしまいましょう。 東京滞在の最終日に、根津の「はん亭」で串揚げのランチを食べたついでに、本郷キャンパスを散策して、三四郎池や理学部の建物を見てきました。第一購買部の隣の製本所や写真屋さんがまだ営業していて、安心しました。その隣には、しゃれた感じの美容室が入っていました。 20161005読了

【読んだ本】蔵前仁一/旅人たちのピーコート

[tmkm-amazon]4062077906[/tmkm-amazon] 今回再読したのは単行本版。東南アジアを旅行していた時に、マラッカの安宿においてあった文庫版を読んで気に入って、日本に戻ってから買ったもの。東南アジア諸国の活気に圧倒されて、いつかこんなところで働いてみたいと漠然と感じていた当時のことを、シンガポールの自分のアパートのプールサイドでこの本を読みながら思い出します。なんというか、不思議な感じですね。プールから引き上げて、日本から届いたEMSを開けたり、この記録を書いたりしていると、もうすぐ雨がふりそうです。 20160409 再読

【読んだ本】江渡浩一郎/進化するアカデミア 「ユーザー参加型研究」が連れてくる未来

[tmkm-amazon]9784781609959[/tmkm-amazon] Planet Fourのウェブサイトの和訳をしたり、雷雲ガンマ線プロジェクト関連で、オープンサイエンスとか、市民参加型科学を発信していく立場になったり、2015年11月のサイエンスアゴラの「オープンサイエンス革命~ オンラインコラボレーションによる研究推進の可能性~ 」で湯村さんとご一緒させてもらったので、前から気にはなっていた「ニコニコ学会β」を勉強してみました。発起人の江渡浩一郎さんの著書。既存の学会は悪くないんだけど、新しいこともやってみたら楽しいよね、という方向性はすごく共感します。名称が「ニコニコ動画」を思わせるものでなければぼくも参加したかったな。 20160116 読了

【読んだ本】早坂 隆/世界の日本人ジョーク集

[tmkm-amazon]4121502027[/tmkm-amazon] 海外で働くからにはコーヒーブレイクの会話のなかでジョークの一つくらいいえないとダメだろうと思って読んでみました。人種や国柄をネタにしたジョークを投下するときは聴衆と雰囲気に細心の注意が必要ですが、うまく使いこなせるようになりたいです。 20160107 読了