ASTRO-H関連のオンライン資料

わたしが2008年から打ち上げ直後の2016年まで参加していた日本のX線天文衛星「ASTRO-H」(打ち上げ後は「ひとみ」)は、打ち上げ後、1ヶ月ちょっとしか動作しませんでした(スタートラッカーの不適切な設定・不適切な動作と、セーフモードでの姿勢制御パラメタの不適切な設定が引き金となって、姿勢制御が破綻して高速回転し、衛星の構造が分解して全損)。2022年のいまにしても、とても残念です。

わたしは2015年の終わりに、大型衛星の開発はいったん見切りをつけて、Cubesatを使った地球観測の仕事をすることに決めて、軌道上での事故が起きたときには新しい職場のシンガポールに引っ越していました(マンションを探すために滞在していたホテルでプロジェクトマネージャからのメールを読んだときのことをいまでも覚えています)。事故後の調査や代替機(XRISM計画)の計画立案・開発・試験などは、外部から応援しているだけでした。

2017年頃にみていた資料のリンクがメモに残っていたので、網羅的とは言えませんが、自分の記録用に公開しておきます。

ちなみに、ASTRO-Hの初期観測で得られたペルセウス銀河団の銀河感ガスの重元素の存在比が太陽系のそれとほとんど違わないという発見の論文は、榎戸さん和田さんが実験を手動し論文を執筆した雷雲ガンマ線フラッシュにおける光核反応の論文ととなりあわせでNature本誌に掲載されています(わたしは装置・データ取得ソフトウエア開発に貢献)。

まったく関係ないですが、日本の宇宙開発に関連してやめたらいいことのリスト。