馳星周/長恨歌 - 不夜城完結編
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不夜城シリーズが完結した。ボストンに向かう飛行機の中で、一気に読み終えてしまいました。Part IIの鎮魂歌と比べると、主人公の業や凶暴性、変態性はマイルドになっていて、刺激は抑えめかもしれません。劉健一のキャラクタ性は、Part Iからずいぶん進化していて、もはや何も感じないコンピュータプログラムのような雰囲気。最後には死んでしまいますが、その描かれ方もあっさりしたものです(もともと不夜城シリーズで人が死ぬときの描写は、それがストーリーの根幹に関わる重要人物でも、いつもあっさりしていて、それが物語の冷たさを醸し出していたように感じます)。
ふとした事からハマった馳星周、世間の流行からはずいぶん遅れていますが、2013〜2014年を代表する作家となっています。