【読んだ本】高城剛/サバイバル時代の海外旅行術

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著者の高城剛さんについては、(1)ハイパーメディアクリエータ、(2)沢尻エリカの元旦那、(3)食生活がかわっている(1日の2食は玄米にごま塩ふったものだけ食べている)、(4)便利グッズやガジェットを紹介している、という知識しかなく、(1)や(2)のバイアスによってどちらかというとネガティブなイメージを持っていました(最近は菜食主義への関心とのつながりから、(3)で少しイメージが回復してきていたので本書を手にとった、という背景)。で、そういう人は、本書をあとがきから読むのがいいかもしれません。
僕のことを、たまたまテレビの芸能ニュースで見て、きっとファーストクラスに乗って、夕方に旅行しているのだろうと思っている方も多いのではないでしょうか。そのような思いでこの本を読むと、あまりのギャップに驚いてしまうのではないかと少々心配しています。
(中略)
不思議なことに、テレビで空港にいる僕自身を見ると「セレブご来日」のように映っているので、最近はそんなもう一人の自分を自分で楽しむことにしています。
これがセルフブランディングのためのイメージ戦略なのか本心なのか、真相は分かりませんが、この本を読むとどちらかというと後者なような気がしてきます。
それで、内容について。本書の冒頭〜前半の主軸である日本の観光産業やガイドブックの批判と、海外、とくにヨーロッパの国々の観光に対するアプローチやスタイルへの賞賛は、的を射た面と、ややくどすぎる面があるので賛否が別れそう。でも、中盤〜後半の海外旅行ハウツー的な内容は、著者のイメージを塗り替えるのに十分です。ガイドブック批判と随分違うレベルで、21世紀の旅行スタイルを提唱しているのですが、その中身は、旅行に持って行くと便利なものの紹介、荷物のパッキングの仕方(衣類圧縮袋を使う!という直球)、旅行先での搭乗券の印刷方法(小型のプリンタを持って行く!という直球その2)、SIMフリーiPhoneの活用方法などなど。よくいえばプラクティカル、悪くいえば瑣末なことばかりなのですが、バックパック旅行や頻繁な海外出張の中で、本書で紹介されている小技と似たようなことをいくつも習得していた自分に気づき、すごく親近感をおぼえてしまいました。
 とくに、ぼくも普段そうしている次のような生活スタイル(?)を、当時の奥さんも高城さんに実践させられていたかと思うと、「別に」と言っていた人でもなんだか微笑ましい感じがします。
出歩くときは日本円換算で2万円程度をすべて小額紙幣で、財布は使わないでそのままポケットに入れています。
そうそう、海外にいけるようになった当初は、わざわざ現地通貨用の財布を別に作っていたのですが、いつのころからかそれも面倒になってしまい、ズボンやジャケットのポケットに、クレジットカードと現金を裸のままいれています。現金が必要なときもすぐに取り出せて便利。あんまり小銭が多いとジャラジャラうるさいので、おつりはなるべくもらわないか、現地通貨保管用の封筒に入れて鞄にしまっておき、溜まったところで空港の募金箱に入れてしまいます。
次ページの写真は、左上のカードケースと、それに普段入れている中身を出して並べたものです。僕はこれらを旅行する際だけでなく、日常的にポケットに入れています。カードケースについては、東急ハンズなどの文房具コーナーで、70円ほどで売られている物を愛用しています。
(写真: クレジットカード数種類、ペン、メモ用紙、世界地図、連絡先や顔写真のデータが入ったSDカード、折り畳んだガムテープ)
あ、これはぼくが使っているケースより、たくさん物が入っていますね。ぼくは無印良品のカードケース(以下の写真)に、
  1. クレジットカード
  2. 折り畳んだ5000円札
  3. オートチャージのPASMO
  4. ヨドバシカメラとビックカメラのカード
  5. 薬局のポイントカード
を入れて、ズボンかジャケットのポケットに入れています。最近ではスーパーでもコンビニでもドラッグストアでも、ほとんど全てのお店でクレジットカードが使えるようになっているので、日常生活で財布を出すことは滅多にありません。移動中にアイデアが浮かぶことは多いので、ペンとメモ用紙も入れてもいいかもしれませんね。 ネットで検索すると、高城剛フォロワーになって財布のコンパクト化に取り組んでいる人も見かけますね。 何の感想か分からなくなってきましたが、プラクティカルな小技がまとめられているという意味で、海外旅行のハウツー本として良書だと思いました。 20150101 読了